真夏の夢
「静けさや岩に染み入る蝉の声」
この句は山形県の立石寺に訪れたときに詠まれた松尾芭蕉の奥の細道に記された句です。
わたしが小学生の頃この句を知り、高校の入学試験に出された句でした。
初めて読んだこの句に脳裏に広がる美しい自然、更には本当に岩肌に響く蝉の声を感じたものです。
日本人の脳は外人と違い自然の音や蝉やカエル、鈴虫といった虫の声さえ情緒を感じる脳のようですね。
実際、わたしが出会った外人さんは虫の声を「オ〜、ノイズ」と嫌がっておりました。
こんなに感じ方が違うのかと驚いた事を覚えております。
又、東北の友人はイギリスの方と結婚しましたが、イギリスのご主人様は、日本の虫の声が耐えられないと離婚までされてしまいました。
このような姿は、外国人の方々、全員ではないにしろ、日本人の感性は松尾芭蕉を代表としながら、日本人の精神性、情緒性に驚くばかりです。
わたし達の日本人に眠る感性の素晴らしさは、日本人が持ち得るヤップ遺伝子によるものと感じます。
ただし、日本人はデジタル化が進み、アナログの感性が閉じて来ていると言われますが、そこを育てるには、日々の生活に感じる「観じる」事を注視して生活する事なのでしょう。
そのような所作が、わたし達の人間関係を育て愛情を育てる事になるのでしょう。
そこから様々な事に細やかな感性から自身の心を育てられることとかんじます。
夏休みに幼い頃見た夢は、夏空の入道雲をみながら綿菓子のような雲にのっかっている自分を楽しみ。。。山々を散策しながらグラス・ハープ、草が竪琴のように私に音楽を奏でてくれたり、蓮の葉を傘にして、きっと河童も雨宿りをこんなふうにするのかな?と思ったり…突然の雨が大好きで、夏の夕立に爽やかなシャワーを感じたり。お盆はご先祖様と会えると喜んだり。。。
夏休み、幼い頃は沢山の夢を描いたものです。
幼子は山を越え、海を越え、草木を越え大自然と一体になって真夏の夢を感じられるのかもしれませんね。
秋を迎えるこの頃、観じる一コマです。
真夏の夢
観じてみませんか?
純粋な幼子に戻って…。
暑い夏が通り過ぎます。ご自愛くださいね。
