爽やかな五月を迎えました。花々が美しく新緑の眩しい季節です。
季節の移り変わりの早さに今更ながら驚きを感じます。
四月の中旬に大阪に行って参りました。
昨年の11月に東久邇宮文化褒章の受賞に引き続き、東久邇宮記念賞を賜り、その式典に参加するためです。
行きは、本当に大変でした。
数日前に、熊本の震災があり、出発当日は大変な暴風に見舞われ、乗る予定の新幹線は止まり、高速道路は一部通行止めとなり、結局、車で大阪まで向かったのですが、慣れない長距離の道を、強風にハンドルを取られながら、女性3人で代わる代わる運転して下さり、大阪に着いたのは夜遅くでした。
又、ある方は、別のルートで電車を乗り継ぎ、何時間もかけて会場に駆け付けて下さり、同伴して下さった皆さんには、本当に感謝でした。
その日はウィークデー。皆さん長年のお客様ですが、仕事を休み、自腹で、授賞式と祝賀会に参加してくださり、本当にかけがえのない友人であり、利害を超えたお付き合いだと痛感いたしました。
本当に大変な一日であったからこそ、こんな風に感じられたのでしょう。
当たり前の事が当たり前でないと思えた氣づきに、とても嬉しくなりました。
帰りは、道中の風景を楽しみながら、芽生えていく緑に新鮮な内なる喜びを感じ…涙が溢れて止まらず、私にとっては、東久邇宮記念賞を頂く喜びと共に、尊い氣づきを与えられた記念の日となりました。
豊かさとは何でしょうか?
色々あると思いますが、私にとっての豊かさは「友」だと答えます。
親子も夫婦も恋人も…全ての人との関係性は、友人関係であると感じます。
困ったときに力になってくれたり、共に喜んでくれる存在は、突然現れるわけではありません。
私は長年、お客様との関係の先に友人関係を育みたいと思って、これまで歩んできました。
利害を超えた人間関係を築くことで、人生も潤います。
ともすれば、近くなればなる程に見えなくなってしまうのが、心の世界。
相手を敬う、尊ぶ心が失せ、相手の心に土足で入り込んでしまう。
そんな人間関係を見つめ直すには、他人でもなく、親族でもなく、友人関係のような距離感を保つ事で整えられるように感じます。
五月は、緑が美しく萌える季節。緑色は調和の色に象徴されます。
この季節、人間関係を足元から見直してみませんか?
五月晴れ
爽やかな風が…あなたの心に行き渡るかもしれません。
…どうぞ五月も宜しくお願いします。
