初秋の風に乗って旅立った最愛の父の月命日が9月2日。
18年の月日が流れました。
父の名前は【晴清】 字のごとく、とても清々とした人でした。
竹を割ったような真っ直ぐな性格で、笑うと金歯が映えて(笑)、飲んだとき以外はめったに怒った事がなく、困っている人には、さりげなく施しをしていた父でした。それは父が17才の時に、お父さんが倒れ、お母さんを亡くし一家の主にならなければいけなかった苦労の人生を幼いながらに出発したからでしょう。人の苦労を真に理解しそっと添える人でした。そして自ら苦労話を語ることもなく、(母が父の事を、話してくれました。)寡黙なそんな父が大好きでした。
…ススキがたおやかに風に流れコスモスが咲き始めた郷里に、沢山の想い出を携えながら、月命日に墓掃除に行ってきました。沢山の苔が、お墓の回りにはびこり墓石は磨かないと真っ黒に汚れていました。
掃除は、友人の今村浩美ちゃんが一緒に手伝ってくれました。彼女は私が忘れていても、父の命日を必ず覚えてくれて、毎年お墓参りに同行してくれます。父が生前…『良い友人に出逢ったね。…久美子が最も辛いときに、一緒に泣いてくれる人。そして久美子の喜びを自分の事のように喜んでくれる人。そんな人と出逢う為に自分を磨くんだよ。磨いた分だけ神様が陰で導いてくれるんだよ。更に出逢いを大切にするんだよ。』そんな事を、語ってくれました。
この言葉は体を病んで入院しているときに語ってくれた言葉です。
私は当事、体が大変で父の看病すら、まったくままならないときに、浩美ちゃんと、彼女のお母さんが、病院に駆けつけて、何日も私の父の看護を手伝ってくれたのです。父は、衰弱していく体を感じながら…この人間関係をみつめて、私に残したい想いを表現してくれたのでしょう。
お墓の掃除をしながら、傍らで自分のお墓のように苔をとる浩美ちゃんの姿をみつめ、父との想い出を重ねていました。
お墓は、御先祖様と私達子孫を結ぶ受信機であり発信器とも言われます。
先祖祭りは尊い想いを繋ぎます。甦る魂…還る魂。
私の存在がこの世に生を生み出す迄にどれ程の想いの中に命のバトンが渡されたのでしょう。
私は、当時の父の言葉、教えを携えて今に至ります。
今この立ち位置は過去と未来を結ぶ尊い【今】その【今】…現在
私は、家族のようなスタッフに支えられています。
私の全てを理解して愛情深く支えてくれる明美店長を始めとして愉快な優しい個性豊かなスタッフ。
そして、沢山の仲間に…真に支えられています。
『お父さんありがとうございます。私は何にも変えられない信頼を育ませて頂いています。人生とは何か?人間関係ですね。その命題が貴方のお陰で与えられてきています。』
私は自宅の祭壇でこのように祈りを捧げました。
父はシンプルに私に投げ掛けます。【人生は難しくない。応援しているよ。】
そんな声が聞こえてきました。
もうじきお彼岸です。
お墓参りに(父と御先祖様に会いに)又、出掛けます。
皆様も魂の出逢いを、感じてみませんか?
良きお彼岸の日に…
9月も宜しくお願いいたします
